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2006年2月 7日 (火)

ビーフストロガノフの憂鬱

僕がヴィロンティーヌを旅立ってからどれぐらいの月日が経ったのだろうか。
バーティカルスタッツの美しい朝日を浴びながら、故郷のチェイクに想いを馳せる。
隣で静かに眠るセフォカッティーナの寝息は、ヴィメージュの調べを奏でている。
ふと、天使の頬にキスしたい衝動にかられたけど、バリッツォの掟は絶対だ。
チェッと舌打ちしならベッドから降りようとしたとき、あやうくペペーニを踏みそうになった。
危ない危ない。ペペーニをケガさせたりなんかした日にはブックローネの怒りの門がオープンセサミー。
僕は苦笑いを浮かべながら、セフォカッティーナを起こさないようにそっとキッチンに向かった。
冷蔵庫を開けると、昨晩食べたディスティロッサの残りを見つけた。
よし今日はツイてるぞと急いでラップを取ってディスティロッサにむさぼりつく。
気が狂ったように食べ続け、気がつくと日が暮れかかっていた。
わー結構長いこと食ってたなー。
今日がベイベリンデイでよかったな。平日だったらジャスティランサーさんにどやされるところだ。
さあてと。たらふくたべたらヘブンズン♪フンフンフフフンフフフンフン♪
僕はスキップしながらヘブンズンに向かった。
電気をつけてドアを開けて中に入ってドアを閉める。
そして恍惚の表情を浮かべながら、ジェアリージャンクションで買ったお気に入りの短パンツをゆっくりゆっくり下ろして、そこに座る。
昨日の新聞を読みながら少しまどろむ。あれ、これ今日の新聞だぞ。ヤッター今日はツイてるなー。
しかし一面のニュースを見てハッとした。バローラテッツがついに見つかったらしい。
とうとうこの日がやってきたか。これでシージャローバの時代は終わった。
思わず涙がこぼれそうになったが僕はぐっとこらえた。そうだ。もう子供じゃないんだから。
時代は回ってるんだ。シージャローバの幕は閉じたけど、同時にシージャローバの始まりでもあるんだ。
そしてすこし力んだ後、僕は何とも言えない表情で立ち上がりヘブンズンを後にした。
そろそろセフォカッティーナが起きてくる頃だな。
僕はキッチンに戻り、ディスティロッサを作り始めた。
昨日は少し塩辛いぞと彼女に怒られたので、砂糖を多めに入れることにする。
僕がヴィロンティーヌを旅立ってからどれぐらいの月日が経ったのだろうか。
いつになったらここから出られるのだろうか。

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